自動車保険の加入は必須ですよ!!

何を言っているの? 「車やバイクを保有している人が自動車保険に加入していないわけないでしょ!」って声が聞こえてきそうですね。 そう、私も今の損害保険会社に入社する前は、そう思っていました。 でも、恐ろしい事に、任意保険に加入している割合は、全国平均で自動車が90%を割っており、バイクに至っては、40%程度というのが実態なんです。

車やバイク保有者が加入する「自賠責保険」があれば十分と考えているとしたら、大間違いです。

この「自動車保険の部屋」では、損害保険会社で対人賠償保険業務を担当している管理人が、任意自動車保険やバイク保険の加入の必要性について、いろいろと語っていきたいと思います。

先ず、管理人が語る前に、管理人の親戚(ナガコ)の切実な訴えを聞いてやって下さい。

ナガコからのメッセージ

ナガコのYouTubeチャネルは、、、

ナガコの声は、VOICEVOXの春日部つむぎを使用しています。

なぜ、任意自動車保険に加入しないといけないのか?

改めて、任意自動車保険に加入しないといけないのか?を整理しておきます。

至極、当たり前の事ですが、
・強制保険(自賠責保険)だけでは不十分。
・自賠責保険は被害者の人身損害だけが対象。
・自賠責保険は支払われる額に限度がある。
・自賠責保険は物品損害は対象にならない。
・自賠責保険の手続きは、加害者自身がしなければならない。
  

任意自動車保険に加入する事で、
・自賠責保険で賄えない部分を対応できる。
・人身損害だけでなく、物品損害も対象となる。
・自賠責の限度額を超えた部分を任意で賄える。
・自賠責の手続きも、任意保険会社が行う。

つまり。極端に言えば「自動車やバイクに乗るという事は、任意自動車保険に加入しないと乗ってはいけない!」という事です。

にも係わらず、任意自動車保険の加入率は日本全国平均で90%を割っており、バイク保険に至っては40%台という恐ろしい実態があるのです。

このサイトを見ている方で、任意自動車保険やバイク保険に加入していない人がもし居たら、今すぐ加入下さい。どこの保険会社でも良いです。先ずは加入する事が車やバイクを運転する人の義務と考えて欲しいです。自動車保険会社の対人賠償業務担当者としてのお願いです。

この後、任意自動車保険に加入していないとどうなるか?について、もう少し詳細にお伝えしたいと思います。

任意自動車保険未加入の悲劇!

1.バイク保険未加入者の悲劇

このパターン、一番多いです。バイク保有者が自賠責しか加入しておらず、任意保険に入っていないとどうなるか? 以下に実際の事例でお伝えします。

事故状況は、当社契約者の車が交差点を右折しようとした際、前方から来たバイクと接触して相手バイクは転倒、バイク運転手は怪我をして救急搬送されました。バイクは自賠責保険のみの加入で任意保険に入っておりません。

この事故での過失割合は、当社契約者が70%、相手バイクが30%程度となります。実際に過失割合が決定されるのは、双方から事故状況を聞いたり、ドラレコ映像があれば、その内容を確認して決めていきます。いずれにしも、今回のケースでは契約者の車の過失が大きいので、相手の怪我対応は契約者の保険で対応する事になります。基本、過失割合の大きい側の保険会社が、相手の怪我対応をするのが一般的です。

ですので、バイク運転手の怪我は当社で対応する事になりますので、怪我補償の部分については問題ありません。

問題は物損の方です。当社契約者の車も相手バイクにも損害が出ています。この物に対する賠償は、過失割合に応じて補償する事になります。ここで任意保険に加入していないバイク側は、その賠償金を自身で支払わないといけないという事です。自賠責保険は被害者の怪我に対する強制保険ですから、物損は対象となりません。

例えば、今回の例ですと、車の修理費が50万円、バイクの修理費が10万円だっとします。そうすると、車修理費70%の35万を契約者が、15万円をバイク側が持ちます。バイク修理費については、70%の7万円を契約者が、3万円をバイク側が持ちます。相殺すると、8万円をバイク側が支払う事になるわけです。

更に、任意保険に加入していないと、上記のような過失割合の交渉も、自身で相手保険会社としなければなりません。相当な負担になるのは想像できますよね?

バイク保険の加入率(40%台)を考えると、今回のようなケースは頻繁に発生しているはずです。また、バイク側が加害者になってしまった場合を想像すると、恐ろしくなりませんか? 

ナガコの関連動画です。
ナガコが、動画で同じ内容を解説しています。

2. 自賠責保険だけでは賄えない悲劇

「自賠責保険だけ入っておけば何とかなるでしょ!」って思っている方は、特にバイク保有者の方に多いのではないでしょうか? バイクの任意保険加入率を考えると、そうとしか思えません。

しかし、自賠責保険で対応できるのは被害者の対人対応(怪我、死亡、後遺障害)のみであり、その対人対応についても金額の限度があります。その限度額を超えてしまい、任意保険に加入していない場合は、加害者自身で負担する事になるのです。

バイク保有者は人身事故を起こさない、、、なんて考えられませんよね! 管理人は自動車、バイク保険に加入している契約者の対応となりますので、バイク保険未加入の実態は良く分かりません。しかし、バイク保険未加入者が人身事故で相手に怪我をさせてしまったり、最悪、死亡させてしまったりした場合、その任意保険加入率(40%台)から推測すると、かなりの割合で大変な目に遭っているバイク保有者がいると想像がつきます。

再度言います。自賠責保険は対人対応(怪我、死亡、後遺障害)のみです。そして相手の怪我対応も軽い怪我程度で済めば良いですが、後遺障害や死亡といった事になってしまったら、自賠責保険の範囲では賄えません。自賠責保険で補償できる金額は、怪我が120万円、死亡が3,000万円、後遺障害は4,000万円までが限度額です。「それだけあれば何とかなるんじゃない?」って思っている人がいたら、その認識は変えましょう! 

怪我の場合ですが、その限度額の120万円は治療費や入院費だけでなく、休業損害や慰謝料なども含めての金額です。しかも治療費は基本自由診療前提ですから、健康保険利用の金額より遥かに高額になってしまいます。120万円の限度額など、あっという間に超えてしまうのです。

死亡の3,000万円にしても、その金額で賄えるわけがありません。死亡事案ですと弁護士を入れた訴訟となりますから、相当の額を請求されるのは、想像に難くないですよね。

そして、自賠責保険は物品損害には対応していないのです。車損害だけでなく、被害者が身に着けていた高額な時計やアクセサリーの損害請求をしてくるかもしれません。任意保険に加入していないと、これらの損害も自身で負担しなければなりません。下手すると、破産です。

任意保険未加入者は、このようなリスクを抱えて、車やバイクを運転しているんです。恐ろしい事です。

ナガコの関連動画です。
任意保険の必要性を解説しています。

3.(続)自賠責保険だけでは賄えない悲劇

自賠責保険の仕組みを理解していたら、任意保険への加入が必須である事が分かります。「それってどういう事?」

車やバイク保有者が必ず入らないといけない自賠責保険ですが、その仕組みを分かっている人は少ないのではないでしょうか? 

例えば、任意保険未加入の車保有者が自転車と接触して相手に怪我を負わせてしまったとします。この時、加害者が加入している自賠責保険会社に連絡して相手の怪我対応を依頼しても、何もしてくれません。 加害者側が出来る事は、相手の怪我治療に掛かった費用(治療費や通院交通費等)を全額立て替えて、その費用を後から加入している自賠責保険会社に請求するというやり方です。 これを加害者請求と言います。

自賠責保険会社が用意する請求フォームを入手し、そこに記載されている請求方法に則って手続きするのですが、これってなかなか大変な作業です。事故証明書を用意し、事故状況の説明などが必要になります。そもそも、被害者の治療費などを立て替えなければならないという金銭的負担も大です。 

任意自動車保険に加入していれば、任意保険会社が自賠責保険への請求や相手との交渉も全てやってくれます。

そして、自賠責保険では対象とならない物損の件についても、過失割合の交渉にしても、全て任意保険会社が対応するのです。

上記の通り自賠責保険に加入していても、任意保険へ加入しておかないと意味がないのです。にも係わらず、車は保有者の10%程度が任意保険未加入、バイク保険に至っては40%台の加入率というのは本当に困ったものです。

ナガコの関連動画です。
今回も任意保険の必要性を解説しています。

4. 自分自身で交渉しなければならない悲劇

既に上記でもお伝えしましたが、自賠責保険に加入していても専任担当者は付きませんので、自分自身で相手、もしくは相手加入の保険会社と交渉しなければなりません。

この負担は計り知れません。相手が紳士、淑女であるとは限りませんし、言いがかりをつけてきたり、嫌がらせしてくる属性の悪い相手かもしれません。警察は民事不介入ですから、物品損害や人身損害には関与しません。任意保険未加入だと、このような大変な目に遭う可能性もあるという事です。

任意自動車保険とは、単に物損補償や対人補償を賄うものだけではなく、事故を起こしてしまった、或いは事故に遭ってしまった人のアドバイザー的な役割も担っています。不慣れな交通事故に遭遇してしまった時、一番頼りになるのは、任意自動車保険会社なのです。

事故に遭遇する確率は少ないかもしれません。しかし、万が一、交通事故に巻き込まれてしまった際、任意保険未加入を後悔しても遅いのです。 

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